つれづれ


HPVワクチンのキャッチアップ接種は今年度までです

投稿日時:2024/05/13 08:41


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HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンは定期接種開始後に一部の被接種者の方々に起こった反応のために一時接種勧奨が中止され、その間に接種対象年齢を過ぎて多くの方が接種の機会が失ってしまうこととなりました。
そのため国は接種勧奨を再開した後、機会を失った方々にキャッチアップ接種を行うこととなりましたが、その期限が今年度末(来年3月)で終了となります。

HPVワクチンは一般的には子宮頸がんワクチンとして認知されていますが(実際には子宮頸がん以外の疾患予防にもなります)、HPVは女性の大部分が一生に一度は感染すると言われ、実際に日本では毎年約1.1万人の女性が子宮頸がんにかかり(1万人当たり132人)、毎年約2,900人の女性が子宮頸がんで亡くなって(1万人当たり34人)います。

ワクチンを接種することで、2価のサーバリックスや4価のガーダシルでは50-70%、新たに導入された9価のシルガードでは80-90%で、子宮頸がんへの予防効果(前がん状態の異形成を予防する)があるとされています。

ワクチン接種は一般的には3回の接種で(15歳未満で開始の場合のシルガードでは2回)、3回目の接種は1回目から6か月以上空けるため、キャッチアップ接種については今年9月までに1回目の接種を行うことが必要になります。

もし周囲でまだHPVワクチン接種をしていない方がいたら、厚労省のパンフレットなど参考に、是非接種を検討してもらってください。

なおワクチンでは防ぎきれない子宮頸がんもあるので、子宮頸がん健診もできるだけ毎年受けることが勧められています。


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