学校や保育園から「蕁麻疹(アトピー性皮膚炎や鼻炎なども同じ)があるので、アレルギーの検査をしてください」と指示され管理指導票を持参されて来院されるケースが少なからずありますが、当院における経過観察が無い方への管理指導票作成は原則としてお受けしていません。
その理由は、管理指導票は「学校や園生活において特段の配慮(食物除去や活動の制限など)が必要な場合に、その根拠と制限内容について主治医(その疾患を管理している医師)が記載するもの」だからです。(文科省・厚労省のガイドラインより)
※学校給食における食物アレルギー対応指針(文科省)
※保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(厚労省)
※学校給食における食物アレルギー対応指針(文科省)
※保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(厚労省)
アレルギー疾患があるお子さん全員が必ず提出する書類ではないのでご注意ください。
実際にアレルギーの診断・治療に血液検査が必要なケースは少数で、特に食事アレルギーについては、血液検査が陽性でも原因ではない(その物質に反応する体質を持っているだけ)ことも多いため、検査結果だけでは除去の根拠にはなりません。
正確な診断をする方法は、経過や食事日誌等から原因食品を推定して行う食物負荷試験(食べさせて症状が出るかを確認する)がゴールデンスタンダードです。
ただし、症状が重くなく、経過などから原因となる物質が強く推定される場合には、負荷試験を行わずに原因物質の除去や薬物治療を行う(それに基づいて管理指導票を作成する)場合もありますので、まずはご相談ください。